カンボジアレポート 〜パン学校設立に向かって2006'2〜
皆さんに、ご協力いただいているカンボジア・パンプロジェクト。
2006年2月再びカンボジアを訪れて、現在の状況を見てきました。


集合写真
今回の旅のメンバーはVIDES JAPANから稲川シスター、中川摩夜さん、木村シスター、そして大学生ボランティアの雨宮千恵さん、遠藤みきさん、田口美奈子さん、染谷直さん、中川正耶さん、そしてクシザワから鈴木正明さんと長嶋美樹。
2月7日 19:30プノンペンに到着。出迎えのシスター始め、寮に暮らす子ども達が、暖かく歓迎してくれました。
出迎えの様子

演奏
2月8日 テクタラーの小学校の子ども達から歓迎の歌・楽器演奏・踊りを披露してもらいました。
以前、日本の音楽の先生がプレゼントした楽器、みんな大切に使ってました。演奏も上達してましたよ。

そして、同日午後はチェレ村の小学校へ。
クラッとするほど暑い中ですが、子ども達は元気。
休み時間になると裸足で駆け出します。
まだまだ貧しい村ですが、去年新しい校舎が出来、子ども達の学習環境が少しづつ良くなっていると感じました。
チュレ村
2月9日 ウッサの案内でプノンペン市内見学に。「カンボジア日本友好橋」を渡ると対岸に王宮が見えます。この後王宮見学に行きましたが、神聖なる王宮にノースリーブでは入れないので長嶋のみ入場できず。(短パンやサンダルも中に入れてもらえないので気をつけてね)
橋の向こう側

ハイさんとの昼食
昼食は街の中のタイ料理の食堂へ。程よい辛さでおいしく頂きました。
この時ドライバーのハイさんと一緒に食事をし、シャイなハイさんと少しだけお話しできました。
車の運転の他にも機械の修理も得意だというハイさん。ならば是非パン学校のメンテナンス要員として一緒にやってもらいたいね、と盛り上がり、ハイさんが日本語を少しでも覚えてくれるように、今度、日本の歌をカセットテープに入れてプレゼントすることになりました。ハイさん自身も日本への興味があるそうです。
昼食の後は、プノンペンでの業務用冷凍冷蔵庫探し。
日本から持ち込まなくても、手に入りそうな機器は当地で買おうということになり、程よい製品があるかどうか。まずは普通の家電販売店へ。
家庭用冷蔵庫は$400〜700ぐらいでたくさんありました。(2006年2月現在 $1=\122)

デパートの電気屋さん

街の中古機械屋さん
業務用冷凍庫が必要なので、街の中を走っていると、有りました、中古機械屋さん。見たところキレイに整備されているようで、値段は$600ぐらいでした。でも、フロンが日本ではもう廃止になっているタイプだった為、今後カンボジアでも対応できなくなる可能性もあるので、これは使えない、と判断。
まだ時間はあるのであせらずに探すことにしました。
夕方プノンペンでの滞在先、テクタラーのJACANセンターに戻ると、パン学校の設計士ホックさんが待っていました。
通訳のピーロンやウッサそして管理人になるピーロンのお母さんを交えて、打合せ開始。
現状としては、電力が足りないこと、地下水が安全かどうかを早急に調査する必要があることを告げたホックさんは、こちらの希望を聞き、丁寧に英語も交えながら受け答えをしてくれました。
このまま設計から建設工事までお願いしたいところですが、建設費用がこちらの予算よりだいぶ高くなるため、もう一度検討し直すことになりました。
「ですから、建物完成や落成式など諸々の予定が少し遅れる見通しです。」

打ち合わせ

バレーボール
2月10日 テクタラーにて授業のお手伝いボランティア。
大学生の5人はスポーツや音楽、折り紙などを授業の中で教えます。
鈴木さんと長嶋も彼らの助手として、授業に参加しました。
気温30℃以上の炎天下でのバレーボールは、バテバテでしたが、子ども達のパワーに助けられて楽しくできました。
パネルシアターで歌にあわせて物語を披露した大学生のみなさん。
全て手作りで、とても楽しい授業になりました。

稲川シスターとピーロンと共にこの日の夜、鈴木さん・長嶋はプノンペンからシェムリアップへ移動しました。

パネルシアター
2月11日 何はともあれアンコールワット観光。
ピーロンの案内で、アンコールワット他遺跡を数ケ所回りました。
途中、ピーロンが車から降りて、露店で見慣れない果物を買ってきました。「ミルクフルーツ」という果物で、イチジクのようでもありましたが、中は繊維質の中に練乳のような甘い果汁が詰まった不思議なフルーツでした。

アンコールワット

ミルクフルーツ
シェムリアップで有名なレストラン「バイヨンⅡ」で民族舞踊を見ながら食事をしました。外国からの観光客も多く、プノンペンとはまるで違う雰囲気でした。
レストラン「バイヨンⅡ」

ベーカリー

ベーカリー
2月12日 シェムリアップ市内のパン屋さん見学。
インターネットカフェを併設した外国資本のオシャレなベーカリーや、ショウケースでケーキなども売っているやや高級なお店など、色々できてきました。
そして、ピーロンの親戚の方の案内で市内の電気屋さんも訪ねました。
やはり家電しか置いていませんでしたが今度、カタログを取寄せて、業務用も扱えるようにするとのことでした。

市内電気屋

井戸掘り
いよいよパン学校建設地視察。
外側の塀は完成して、盛り土も終わっていました。
この日は井戸掘り工事の日でした。掘削装置を入れていくと濁った水が出てきましたが、果たしてこの水を使えるのかどうか・・・
通常は家庭の飲み水用だと20mほど掘り下げるそうです。
地下深くまで掘り下げればそれだけキレイな水が出てくるそうなので、今回、パン学校の水は更に深く地下40mから汲み上げることにしました。
掘り下げるうちに少しずつ透明度を増して行きます。
作業開始から3時間後、見た目にはキレイな透明な水が出てきました。
でもまだ安全かどうかはわかりません。
さっそく水質検査にまわします。

井戸堀り

敷地の入口部分にある小さな池のような水溜り、これを埋めないと衛生的ではないとの判断により、ここも整備することにしました。また出費が・・・
敷地のすぐ側に住むピーロンのお母さんは、車やバイクを持っていません。だから買い物はいつも1時間以上かけて自転車で街まで行かなくてはなりません。
そこで稲川シスターが電動自転車を買ってあげることになりました。この日は見つからなかったけれど、プノンペンに帰ったら、きっとみつけて送ってあげるんだそうです。

同日夕方、稲川シスターとピーロンは再びプノンペンへ、そして鈴木さんと長嶋はタイ経由で帰国の途につきました。

自転車