カンボジア・パンプロジェクト中間報告
 2007年8月10日


久しぶりの報告です、遅くなりまして大変申し訳ございませんでした。
カンボジア・パンプロジェクトを応援して頂きありがとうございます。
昨年後半からパン学校の建設は工事現場で事故が起こるなどのトラブルが発生し、工事が一時中断してしまいましたが、その後たくさんの方の協力により、建物が無事完成しました。
そして
2007年10月に「パン機械」搬入
2007年11月24日「落成式」
2008年 4月頃開校予定

・・・「カンボジアの若者に、『パン製造方法』を伝授し、若者が経済的自立を目指して、生きることができるように支援する」事を目的としたカンボジア・パンプロジェクトこれからがスタートです!これからも宜しくお願いいたします。
*この間の報告を中川摩夜(VIDESJAPAN)さんがパンニュース社 B&C 9月・10月号掲載予定です。
前もって報告していただきました。(添付参照してください)

*** 募金集め ***
土地代
建設費
建設費
機械設備費


合計
¥1,200,000(VIDES JAPANの寄付金)
¥3,000,000(大阪國際ソロプチミストからの寄付金)
¥1,000,000(鈴木正明さん寄付金)
¥3,814,464(皆様からお預かりしている寄付金)
(¥2,000,000を校舎建設・設備資金として使用しました)
¥2,000,000(機械代金カンパ予定)
¥11,014,464

カンボジアの子供たちに明るい未来を!
パンプロジェクトレポート/中川摩夜(VIDESJAPAN)


支援者が支援される側から励まされる
カンボジアに限らず様々な開発途上国で、多くの日本人が支援活動をしている。今回このカンボジアでの製パン技術学校設立に伴う困難な過程の中で 日本人の勤勉さ、誠実さを改めて実感させられた。
VIDES JAPAN(世界27カ国参加のカトリック修道会母体の国際ボランティア組織。以下ヴィーデス)は、2005年8月に製パン学校建設予定地を多くの方 の寄付金で購入し、翌年2月に「国際ソロプチミスト大阪みささぎ」の援助により建物の基礎工事を開始した。
初期、現地カトリック修道会(現地サレジアン・シスターズ)に建築協力を求め、昨年11月に完成間近まで漕ぎ着けたものの、カンボジア人と現地シスターとの意思疎通がうまくいかず、あと一歩という所で工事が中断するという事態が発生。まためでたいことなのだが、現場指導補佐のウッサが結婚し、しばらくプノンペンから出られない事態になってしまう。ヴィーデススタッフ始め、代表Sr稲川孝子は頭を抱えた。
建物と現地の人事はヴィーデス、製パンに必要な機械と日本からの技術指導員派遣は(株)櫛澤電気製作所と役割分担を取り決め順調に来ていた中の思いもかけないトラブルだった。ものを立ち上げる時は、そうおいそれと簡単にはいかないし、まして海外となればおのずと覚悟はしていたが、八塞がりの状態が続いた。
そんな中でまず励まされたのが、
ピロン(日本に留学していた現地スタッフ)とその母親の言動であった。窓の無い建物から雨風による残骸が吹き込むたびに、ピロンの母親ソソパニさんは一人で濡れた広い床を雑巾で拭き、ピロンも休日返上でプノンペンから度々長距離バスを乗り継ぎ視察を続け、日本へ頻繁に連絡をくれた。
 状況把握のためシェムリアップに着いた私は、あまり身体の状態の良くないピロンの母ソソパニさんの労力にいち早く感謝を伝えた。するとガランとした建物の中で彼女は、涙を流しながらこう言った。「自分の国のことではないのに、こんなに支援してくれている日本の方々に恥じないために、私たちカンボジア人として当然のことをしているのです」
頭を抱えている場合ではない!!支援しているはずが、逆に支援される側に勇気づけられ力をもらうこととなる。
直談判で開けたBBS開校の道
こうなったら日本人としての直談判!と在カンボジア日本大使館に突撃アポをとり、二等書記官・田辺鉄夫氏より、カンボジア人の自立支援をコンセプトに運送関係ですでに現地ビジネスを成功させている松浦茂樹氏(株NISSEIcambodiapresident)を紹介された。
こうして同氏の参入が急展開となっていった。窮地に陥っている「いち日本人支援団体の苦悶」を目にし、同じく現地で辛酸を味わってきたであろう日本人が、救いの手をさしのべてくれたのだ。
 松浦氏より紹介された(株)ハザマ建設の伊与田徹氏は、私たちの話を聞いた翌日シェムリアップに飛び、仕事の合間に建設現場を視察、何が不足しどうすれば一番効率よく設備が整うのかをその日のうちにメールで支持。
それを元に松浦氏は、莫大な資金とスタッフを元に活動している政府レベルの組織、いわゆるODAや外務省の外郭団体とはまったく違う、本来の意味の“草の根的な”私たちの活動をよく把握・理解され、なるべく資金がかからない予算の組み立てまでしてくれたのである。
また、当初電気で製パン作業を予定していた(株)櫛澤電機とヴィーデスだったが、停電が多く電気の供給量も一定でないことがはっきり判明したためガス製造に変更となった。
 パンはガスでも焼けるが、日本人スタッフは夜クーラーがなければ翌日は働けない。2000年からプノンペンのドンボスコスクールで料理指導に当たってきたが、当初クーラー設備が無かったための不眠で、翌日の授業に支障が出た。
体力勝負のパン職人さんたちに支障がでることはもちろん厳禁である。昼間はともかく、夜熟睡できないことには現地の状況下でより良い指導は臨めない。
これにより現地シェムリアップ電気省から電気を供給してもらうために、分電板と電柱設備が急遽必要となり予算は100万アップすることになった。
2007年5月〜6月にかけてヴィーデスからSr稲川と現地責任者となる予定スタッフが現地入りし、シェムリアップ市の製パン学校建設地域の区長と市職員を交えミーティング後、電柱の空き部分は、地域の電気供給にも一役買うこととなり、瓢箪からなんとやらで村の人々との交流に一役買うこととなった。(途上国ではこれがかなり大切な位置づけ)
 現地滞在日本人、シェムリアップ市職員、そして何よりピロンはじめ家族・親戚の協力によりBBS(Bosco Bread School)の外装・内装は立派に立ち上がった。
 後は機械が設置され指導員が派遣されるのを待つばかりである。
BBSの今後の予定は、8月にヴィーデスが始動するための最終視察を終え10月㈱櫛澤電機より(ベトナム経由海運)現地運輸関係NISSEIのラインで機械搬入。
11月24日落成式準備のため日本からは11月上旬、㈱櫛澤電機より澤畠光弘氏、ヴィーデスより代表Sr稲川孝子と私中川摩夜、「国際ソロプチミスト大阪みささぎ」の代表メンバーが現地入りする予定である。
 日本人の勤勉さと誠実さ、善意、そしてその日本で留学生としてデービスの中で家族のように育ったピロン、未来再生の国づくりのため日本人と一緒に頑張るカンボジア人の力が結集され、今BBSはまさに始動開始間近である。
 暗いニュースが多い中、皆さん!日本人ってすばらしい!と再確認できるBBSパンプロジェクトに参入してみませんか?

○現場(カンボジア)を見に行って見たい方、ボランティアでパンの技術指導をしてくださる方は、是非ご連絡ください。
○募金も引き続きよろしくお願いいたします。
横浜信用金庫 大口支店
普通NO389381
カンボジア・パンプロジェクト 澤畠光弘

○ 問合せ先・・・㈱櫛澤電機製作所 電話045-431-1178


BBS専用電柱 BBS周辺地域
BBS 左からピロンさん、シェリムアップ市の区長、稲川シスター、○○さん
シェムリアップ市の区長さん 区長とミーティング
自家発電機

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