シチリア島・パレルモとローマ
イタリアのパン・食材・文化研修旅行

<2001年4月11日〜20日*10日間>
第8日目
4月18日(水)
ローマ
この日はローマ ピッツア協会の職人養成所にてローマ ピッツアの講習を受けた。ローマ ピッツァ協会会長のMr. Angelo IEZZIと、協会で使用しているオーブンの会社 社長、Mr.Elio CASTELLI両氏の出迎えをうけた。ちょうど、Pizzaiolo(ピッツァ職人)を目指す、若い生徒たちがローマピッツァの理論を学ぶ講習を受けている所であった。 まずはキッチンに入り、Mr.IEZZIよりローマピッツァ協会とローマピッツァについて説明を受け、実際に用意された生地を伸ばしてみる。

かぼちゃのクリームソースの切り売りPizza
<生地>
Farina(グルテンの強い小麦粉) 1100g…丸型のNapoliタイプのピッツァの場合1800g
水 1㍑
Lievito(インスタントイースト) 1000gのFarinaに対して約5〜7g…その時の外気環境により調整する

エキストラヴァージンオリーブオイル

***焼き上げ***
オーブンは焼き上げ庫の高さがあまりないもので、下板温度の上げておき、短時間で焼く。切り売りタイプのピッツァは、実際に販売する時にもう一度温め直すため、最初の焼き上げで水分を飛ばし過ぎないようにする必要がある。


上述は一番理想とされる冷蔵庫で3日間かけて発酵させるタイプの生地配合。季節や室内温度、外気温によって、イーストの働きと生地の状態が微妙に変わるため、協会でも科学的に分析し、ベストの配合を模索している最中だという。この点における研究は、日本の方がはるかに進んでいるが、日本とイタリアの気候の違いもあり、一概に全てが参考になるということではないとのことであった。

<会長 Mr.IEZZIの話の中から>
○ローマ ピッツァの品質向上のための研究や、普及を目的として活動している。この養成所での講習を受
 けた職人には、ローマ ピッツァ協会公認としての証明を与え、店に張り出すことが出来る。ちなみに養
 成所での授業料は2週間で、Lit. 2,000,000。
○ローマ市内に約2,000店の切り売りPizzaの店があるが、生地つくりが難しいため、伝統的な製法を守らず
 に販売している店が多い。
○切り売りピッツァは最近ではイタリアのファーストフード化し、少しは働き者になったイタリア人の短い
 昼休みに撮る昼食として人気を集めている。また、以前のトマトソースをのせたものとは違い、最近では
 種類も増えてきて、若者の間でも広まっている。
○在一般にピッツェリアでの材料費は35%。それに人件費や光熱費、家賃が加わる。以前はオーナーの
 手に60%入った売上は、昨今では15%ほどに落ち込んでいる。



質疑応答の間、実際にCastelli社のオーヴンで焼いたカボチャのクリームソースとサラミのピッツァが焼きあがり、試食する。 理論講習を受けていた生徒たちのキッチンでの自習も始まり、実際に生地を伸ばす練習も見学できた。ちょうど、以前アクロバット ピッツァ競技会で優勝経験を持つ、Mr. Massimiliano BACICH氏が現れ、巧みなアクロバット ピッツァの妙技を拝見した。

その後、会長のMr. ANGELO氏と奥様のSimonettaさんが経営する切り売りピッツァの店に寄り、数種類のピッツァを試食する。生地の美味しさが際立っているとの声があがっていた。



今回の研修を通して、様々な角度からイタリアのパン、食材、食生活と文化との深いつながりを認識することが出来た。
「イタリア料理」とは「地方料理」の集大成であるといわれるが、各都市、市域の歴史的文化がパンに限らず食生活にも色濃く影響し、全世界的に情報化が進む中においても伝統的な部分を大切にし受けついでいることを随所で気づかされた。
また、カトリック信者にとって特別な期間である復活祭の祝日を体験したことは、パン作りやパン祭りの見学を通して地元の人間とのふれあいの機会を得ることにつながり、観光的な要素の強い旅行では味わうことのできないであろう発見があった。それらの体験は、直接的に今後のパン作りに結びつく点もあるかもしれないが、長期的にも何かのきっかけに反映するような良い影響を受けている事と思う。

Mr.BACICH氏によるアクロバットピッツァ

右会長のMr.IEZZI、左カステーリ社社長Mr.CASTELLI
第9日目
4月19日(木)
4月20日(金)
ローマ発
ミラノ着
ミラノ発
成田着
帰国の途へ…


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