パン屋さんにプラスな情報が届きました。

◎ハンナ さんよりパン屋さんにプラスな情報(vol.43)
「見てくれは悪いけど、美味いよ!」
まるで格好いいことのように言う人にまた会いました。大嫌いです。
自分の作ったパンの見てくれが悪ければ、少しでも良くしてやろうと思うのが本当だと思うのです。
あらゆる知恵や工夫をこらして、少しでもきれいに、美味しそうに仕上げてやろうと思うのが本当だと思うのです。
1人でも多くの人に、食べてみたいと手に取ってもらえるように。

「形が不揃いなところが手作りの良さなんだよ。」
そう言う人もいます。ウソでしょ。仕事が雑なだけじゃないですか。
自分の手で型詰めをした山型の食パンが一カマ分、まるでまるごと型に詰めたようにキレイに揃って焼き上がった時のうれしさ、誇らしいような気分は何にも代え難いものです。そのために、生地の状態を見極め、締め具合を加減し、カマ伸びをイメージしながら6個の生地の位置関係を決める。そういう仕事の積み重ねが「技術」だと思うのです。

この時代、パンの世界にも、企業の論理が求める優秀な「作業員」はたくさんいます。
しかし秀でた「技術者」はめっきり見かけなくなりました。
小ぶりなレーズンパンひとつ見ただけで、仕事のすべてを感じさせてくれるような「技術者」は。
あなたが目指すのはどちらですか?

ベーカリー ハンナ
阿部成人(Narihito Abe)
hanna@hw.tnc.ne.jp

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