パン屋さんにプラスな情報が届きました。

◎ハンナ さんよりパン屋さんにプラスな情報⑤

パン屋2年生のSさん、「分割の仕事が全然早くならなくて。」
さっそく、40gの生地を10個、分割するところを見てもらいました。一度も修正せずに。目を丸くしています。
「あなたの仕事とどう違うでしょうか?」
「経験。」
「いいえ、違います。」
分割の作業は、右手のスケッパで切り分けた生地を、左手ではかりの上に乗せ、正しくなければ作業台にもどすか、生地を追加する。
その作業の早さは、左手が作業台とはかりを往復する回数をいかに少なくするか、次第です。
ポイントは、「最初にいかに正確に切り分けるか」これを身につける方法があります。分割の作業の捉え方を変えましょう。
分割は、「はかりで量るのではなく、左手で量ってはかりで確かめる」そういう作業なのだと考えることです。
はかりで量る分割では、はかりを見つめる目に集中。今度は、重さを感じる左手、切り分ける位置を決める右手にも集中しなければいけません。
動きのスピードは落とさずに。左手が、明らかに重い、もしくは軽いと感じたら、はかりには乗せない。
極度の集中に、最初はものすごく頭が疲れます。でもすぐに慣れる。
2ヶ月もすれば、10個中6、7個は手直ししなくても良くなるはずです。
もうみんなと変わらない。半年もすれば、あなたの職場の中で、誰よりも早くなっていることでしょう。
またまた、明日からの仕事が楽しみになったでしょ?

ここ静岡でも、いろいろなお店の若い人たちが、自分のパンを持って遊びに来てくれるようになりました。自宅でパンをお作りになる熱心な素人さんたちも。
「いろいろ悩んで自分なりに考えてやってはみたんですがうまくいきません。見て下さい。」うれしい限りです。
3度のパンよりパン作りの話が好きな私、ついつい夢中になって時間の経つのも忘れて話し込んでしまいます。

オーナー、工場長のみなさん。彼らがウチの店に出入りすることを大目に見てもらえませんか?お店や同僚の悪口や愚痴をぶちまける場所ではけっしてないし、優秀な人材を引き抜くような魂胆など毛頭ありません。彼らがウチに顔を見せなくなる頃には、欠かせない戦力になっているはずです。お願いします。
パン作りに夢中になり始めた頃、知りたいこと、聞きたいことがたくさんありましたよね。その頃を思い出して、ご理解願えればと思っております。

ベーカリー ハンナ
阿部成人(Narihito Abe)
hanna@hw.tnc.ne.jp

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