パン屋さんにプラスな情報が届きました。

◎ハンナ さんよりパン屋さんにプラスな情報(vol.53)

カマから出たばかりの食パンを、型から抜いた状態(さかさま)のまま、木や籐のすのこに並べて、粗熱が取れるまで冷ます。そんな様子を見かけたことはありませんか?ああやって逆さまのままにしておくのには、ちゃんと理由があるのですよ。ただひっくり返すのが面倒で手を抜いているわけではないのです。
焼きたての食パンの内相を見たことはありますか?上半分に比べて下半分はうんと目が詰まっています。あれだけの大きさのパンになると、自らの重さのせいで、全体がまんべんなくキレイにふっくらカマ伸びできるわけではありませんよね。それともう一つ気が付きませんか?内相の色。上下の色の差。そうです、これは場所ごとに含む水分の差です。当然、水も重力に逆らえずに下の方に溜まりがちになります。
内相のムラ、ばらつきは解消できないのか?その答えが、逆さまに冷ますということなのです。キメと水分を均一にする目的で。
食べてみてわかるほどの効果があります。もちろん、ウチの店でもそうしていますよ。


ベーカリー ハンナ
阿部成人(Narihito Abe)
hanna@hw.tnc.ne.jp

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