パン屋さんにプラスな情報が届きました。

◎ハンナ さんよりパン屋さんにプラスな情報(vol.68)

店のお客様に、
「無添加にこだわるわけではないのですが、フランスパンにはどうしてもビタミンCが必要なのですか?」と聞かれました。
ビタミンCは、生地の物理特性を変えるその効用を考えれば、本来イーストフードと表示されるべきものだと考えています。ただ、その字面と聞こえの良さから、 パン屋にとって使いやすい添加物であることは確かです。
さて、過去、実際にビタミンCを使わないフランスパンを焼いていたことがあります。吸水量を5%減らせば、商品として売れるレベルの物にはなりますが、自 分の中の「あるべきパンの味、食感、品質」という基準を満たすものではありませんでした。結果、使われるべき原材料のひとつだと考えています。
但し、フランスパンの魅力を最大限引き出せる添加量は、対粉で5〜7.5ppmまで。
それ以上の使用は賛成しかねます。
確かに、10〜15ppmの添加で、作業性、機械耐性共に著しく向上し、パンはふた周り大きくなる。裏を返せば、同じ大きさのパンを作るのに少ない生地量で済む わけです。無難で儲かるパンになる。ただ、明らかに味が落ちる。
「ビタミンCの一定の使用は、美味しくするためのパン屋の知恵、工夫。それを越える使用は、儲けるための添加物。」
これが私の解釈です。

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ベーカリー ハンナhanna@hw.tnc.ne.jp
店主 阿部成人(あべなりひと)
http://sundance-dad.cocolog-wbs.com/
オンラインショップ 駿河こんがり堂本舗 http://www.kongarido.com/

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