◎ハンナ さんよりパン屋さんにプラスな情報(vol.85)−老麺法② さて、「老麺法」のポイントは、その「老麺」(醗酵済みの生地)の添加量です。 基本は、仕込みに使用する粉全量の10%。 それ以下では、その効果、ありがたみが、あまりわかりません。量が多すぎても、生地のpHが一気に下がって、醗酵やパンのボリュームに悪い影響が出ます。 慣れてくれば、それぞれの配合に適した量が徐々に見つかりますが、最初はすべて10%で始めることをお勧めします。中には、クロワッサンやデニッシュで、油脂の折り込みの作業性を優先 して、「老麺」を30%ほど添加して、本来一次醗酵で稼ぐはずの旨みや風味を補って、一次醗酵そのものを端折ってしまうようなやり方もありますが、それはそれ。添加量を半分にしてでも、一次醗酵はやはり取るべきでしょう。まちがいなくパンは、その方が美味しい。 上手く活用すれば、最近流行の「リキッドルヴァン」と同じような効果が得られます。 「老麺法」は使い古された製法のように思われがちですが、使いようによっては、その効用は計り知れません。 --------------------------------------- ベーカリー ハンナhanna@hw.tnc.ne.jp 店主 阿部成人(あべなりひと) http://sundance-dad.cocolog-wbs.com/ オンラインショップ 駿河こんがり堂本舗 http://www.kongarido.com/ |