第2日目
4月12日(木) |
パレルモ
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肌に感じる風は少し冷たいものの、シチリアらしい青い空が広がる朝を迎えた。パン屋フレッシュな果物、ソーセージにスクランブルエッグ等の並ぶブッフェ式の朝食を取った後、出発までの時間、パレルモの台所、ヴッチリア市場を見学に行く。その街の人々の活気を集結したかの様に朝からにぎわう市場には、巨大なアーティチョーク等の野菜や、まだウニョウニョと動くタコ、魚介類が所狭しと並んでいた。市場のあちこちからBuon Giorno!という陽気な挨拶に迎えられ、自然の恵みをいっぱいに受けたこれらの食材が、パレルモの人々にパワーを与えていることがうかがえる光景である。

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シチリア家庭料理とリコッタチーズ研修
10:00に専用バスにてホテルを出発。この日は“Hert of Scily”等の料理本やハーブの専門書の著者として、イタリア中にその名を知られるAnna Tasca Lanzaさんのリコッタチーズ作りを見学する。途中、一転して、大ぶりの雨に見舞われ、気温もぐっと下がり、せっかくののどかな風景も少し寒々とした眺めとなった。
オリーブ畑や、オレンジ畑の広がる中を、バスは2時間ほど走り、ようやくREGALEARIにあるMrs. LANZAの家に到着。早速リコッタチーズ作りを見学する
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Mrs.Anna Tasca LANZAさん
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◇チーズ
@羊乳にレンニンを加え50℃に温める
A少しずつ固まってきたものをザルですくって、別のアルミ板に移す
B凝固したチーズを絞り水分を流し出す
Cザルに入れ、チーズの種類によって用法により熟成させる
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豆腐のようにボロボロのチーズをザルですくう
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◇リコッタチーズ
@乳清70gに対し、羊乳を6g、塩300gを入れ80℃に熱する
A徐々に凝固してきたものをザルに移し、水分を切る
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乳精をもう一度80℃に温め又チーズ作り
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使用されていた羊乳は、朝搾られたばかりのもの。100頭いる羊の乳絞りを、毎朝一人あるいは二人で、一時間ほどかけて行う。別室にはチーズの源物を、3日間ほど放置し、その後シチリアの岩塩水につけ熟成させる、ペコリーノチーズが並んでいた。
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ペコリーノチーズの熟成
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◇乳内のタンパク質◇
@カセイン …50℃で凝固⇒様々なチーズの原形
Aアルブミン…80℃出凝固⇒塩を加え、フレッシュなリコッタチーズができる
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@Aとも、少量のレンニンを加え、凝固作用を促している。牛乳、水牛乳から作られる代表的な「モッツァレラチーズ」は、@のカセインが凝固したものにお湯を加えて弾力性を出したチーズである。Mrs. LANZAのこの作業場では、ペコリーノチーズを作るためにカセインを凝固させて残りの乳清を利用して、リコッタチーズを作っていた。加えられるレンニンは、現在専門店で簡単に手に入るが、少し前までは、一般の家庭でも、いちぢくの枝から出る汁に、レンニンと同じ作用の成分が含まれていたため、それを使っていたという。
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できたてあったかのリコッタチーズをパクリ
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《CACCIO RICOTTA カッチョ リコッタ》
CACCIO(カッチョ)は、チーズという意味であるが、このカッチョリコッタは前述のような残った乳清を利用したものではなく、最初から80℃に羊乳を熱して作るリコッタチーズを表す名前である。これには、カセインタンパク質も含まれるため、アルブミンのみの通常のリコッタチーズよりも栄養価が高い。
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昼食は、Mrs. LANZAによる「家庭の味」。新鮮な野菜のサラダ、卵焼き、自家製の豚と牛肉のソーセージ、そして、Mrs. LANZAオリジナルレシピで作られたオリーブのフォカッチャが、まさに家庭の団らんを思わせる、趣きある部屋に用意された。オリジナルブランドのワイン、TASCA ALMELNAの白と赤と共に、楽しいランチタイムを過ごす。そして最後に、先刻作ったばかりのまだ温かいリコッタチーズが登場し、自家製マーマレードをかけて供された。
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LANZAさんの手料理
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まさに「できたて」のリコッタチーズは至極の味わいであった。どんなに高級なレストランでの食事でも、これほどのリコッタチーズは味わえないであろう。
サラダの野菜それぞれの主張のある味に象徴されるように、Mrs. LANZAの家庭的な自然の恵みを堪能したランチには、日本の食材を見直す思いがした。
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チーズ製造を見学とランチの後、シチリアオリーブオイル工場の見学へと向かう。REGALEARIから車で一時間ほどバスで走ったSAUSAにある、有機栽培で作られたオリーブからオリーブオイルを作る工場を訪れた。予定の時刻より少し遅れた為、機材の見学と、作業工程の説明だけとなった。

LANZAさんを囲んで
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さっき作ったばかりのリコッタチーズ をママレードソースで
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***ラグーザ風フォカッチャの作り方***
(パスタ)
小麦粉…1kg
卵…3個
バター…30g
オリーブ油…150g
イースト…50g
ぬるま湯…適宜
塩…適宜
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(詰め物)
挽肉(サルスィッチャ程度)…300g
前日に作ったリコッタ…300g
トマトソース…0.5g
カチョカヴァッロ(粉と薄切り)…150g
ミントの葉…適宜
塩・唐辛子…適宜
溶き卵…適宜
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作り方
@
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
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材料を全て混ぜ合わせ固めの生地が出来るまで捏ねる
ひとかたまりにし、フキンをかけて約30分間寝かせる
ボールに詰め物を準備し、混ぜ合わせて別にしておく
麺棒でパスタを伸ばして0.5cm程の厚さに四角く切る
再度包丁で四角く切る
約6cmの四角い生地の上に、縁を空けて詰め物を塗っておく
縁を持って詰め物を覆うように折り、それを3回繰り返して重ねる
耐熱皿に入れ、溶き卵を塗る
前もって200℃に熱しておいたオーブンに約20分間入れて焼く
フォカッチャに焼き色がつくようにする
オーブンから出して、フキンをかけて約10分間おき、崩さないように切り分ける
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シチリア・オリーブ オイル研修

オリーブ畑の広がるのどかな風景 オリーブオイル工場の方を囲んで
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シチリア家庭の温かい空気と自然の味を堪能したランチの後、近くのオリーブオイル工場へと向かう。既にその日の稼動は終了してしまった工場内であったが、スタッフより製造機械や製造工程の説明を受ける。シチリア島はオリーブオイルの生産地としてイタリア国内を問わず、地中海沿岸の生産地の中でも代表的な地域にあげられている。イタリアのオリーブオイル生産量は、全世界生産量の1/4あるいは1/3を占めるほどで、国民1人あたり、年間に12リットルも消費する。これは世界一である。イタリア国内をあげれば、フィレンツェを中心とするトスカーナ地方のオリーブオイルや、ブーツのかかとにあたる地域、プーリア州やカラブリア州がシチリア島と並んで生産地として名高い地域である。 |

工場内の見学
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シチリア島で生産されるオリーブオイルは気候的な要因により大変香り高いオイルであることが特徴で、Insalata Verde(インサラータ ヴェルデ―生野菜サラダ)や、ティレニア海で採れる新鮮な魚介類をさっとゆでたりグリルしたものにそのままふりかけ、豊かな香りとフルティーを味わうシチリア郷土料理には欠かせないものとなっている。山間のScillato(シラート)にある当工場は特にBIO(バイオ)にこだわり、有機製法で作られたオリーブを使用している。年間に2,000本しか製造しないという500mlのボトルがLit.15,000(¥900)。規模からすると小規模製造工場となるが、シチリア島だけに限らず、イタリア南部では、代々家族でオリーブオイル製造を営んでいるような、伝統的な製法を守り続け、品質の高いものを守っている生産者が多い。
温和な性格がその笑顔からにじみ出ているような、親切なスタッフにお礼を言い、本日の研修は終了。高速道路をパレルモへ向かう。
夕食は14日に訪問するパネッテリア、SPINNATOのマネージャー、Mr. SPINNATOの推薦により、レストラン「PEPPINO」にてシチリア料理を研修する。
○ANTIPASTO MISTO (BUFFE)
○鯛とトマトソースのペンネ
○カジキマグロのリゾット
○カジキマグロのグリル
ティレニア海に浮かぶシチリア島らしい、海の幸を使ったMenu。
アンティパストには、カポナータや、パネッレ(ひよこ豆をつぶし、平たくして揚げたもの。)等、シチリア独特の料理の他、クスクスや、ナスの揚げ物等、アフリカ、チュニジアの伝統料理も並び、歴史上、様々な国の支配を受けたシチリア文化を色濃く反映していた。
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レストラン入口
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種類豊富なアンティパスト 陽気なピッツア職人の名技!
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